抹茶には、御濃茶/御薄茶の2種類があるのをご存じですか?
御薄茶は、一般的に抹茶といわれて連想するお抹茶のこと。
御濃茶は、薄茶の倍量の抹茶を一人分として そこに少量のお湯を注ぐため、濃厚でお茶本来の甘みをお楽しみ頂けます。御濃茶では、たっぷりと抹茶を使うことから苦み・渋みも感じやすくなるため、抹茶のなかでも甘み・旨み・香りの際立った上級品をお選びください。
御薄茶では、「点てる」というのに対し、御濃茶は、抹茶を「練る」と表現されます。
水分量が少ないため、濃厚でソフトクリームが溶けたような、「とろみ」と「てり」が特徴です。
※御濃茶用で販売されている抹茶は、御薄茶としてもお召し上がり頂けます。
本格的な楽しみ方を知り学ぶことで、日常の喧騒を忘れる上質なひとときをお楽しみください。
濃茶の練り方
【準備するもの】
茶碗 茶筅 茶杓 茶こしorふるい缶 茶筅休め
※茶筅休めは 道具の保管に重宝します。
※ふるい缶は 数人分のご用意に重宝します。
薄茶、濃茶いずれも準備するものは一緒です。
1)
予め湯であたためた茶碗に4〜5gの抹茶を入れます。茶杓に2杯、または大さじ1杯が目安です。
※濃茶は抹茶の量が多く、ダマができやすいので先に茶こしでふるって用意しておきましょう。
2)
40cc(70℃〜80℃程度)の湯のうち先に15cc程度茶碗のふちにゆっくり入れます。ダマを潰すように茶筅で馴染ませたあと、1分間静かに練ります。
3)
手順2の残りの湯 (25cc) を足しすばやく茶碗の真ん中に抹茶をまとめるように練りあげます。ソフトクリームが溶けたような[とろみ]と[てり]が目安です。
薄茶の点て方
【準備するもの】
茶碗 茶筅 茶杓 茶こしorふるい缶 茶筅休め
※茶筅休めは 道具の保管に重宝します。
※ふるい缶は 数人分のご用意に重宝します。
1)
乾いた器に2gの抹茶を入れます。茶杓に1杯半、またはティースプーンに軽く1杯が目安です。
※先に茶こしでふるって用意しておきましょう。
※茶こしがない場合、茶筅の先で抹茶のダマを簡単に潰しておきましょう。
2)
60ccの熱湯を一度器にとって、70℃〜80℃程度になるまで冷まし、抹茶を入れた器に注ぎます。
3)
湯と抹茶がよく混ざるよう“m”の字を描くイメージで茶筅を素早く上下に動かして下さい。きめ細かい泡が盛り上がるくらいまでかき混ぜ、最後にそっと“の”の字を書いた後、静かにひきあげます。
▮冷抹茶をたのしもう
暑い夏には、ひんやり冷たい抹茶がおすすめです。苦み、渋みと氷がさっぱりとした口あたりで甘味・旨味をひきたてます。
1)
乾いた抹茶茶碗に抹茶2g(茶杓に約1杯半=ティースプーン約1杯)を入れる。
2)
少量のお湯を入れ、全体をなじませながら溶き、その後氷で冷やした冷水を加えてしっかりとまぜる。
3)
氷をうかべて出来上がり。
【使用するお水について】
●水道水
2〜3分沸騰させてカルキを飛ばしてから使用するとカルキ臭が抜けて茶葉本来の香りが楽しめます。
●ミネラルウォーター
緑茶には軟水(硬度30〜80程度)が向いています。外国産の水は硬水が多く、旨みや香りが抽出されにくいです。
●浄水器を通した水
浄水器を使用する場合でも、一旦沸騰させるとさらに美味しくなります。
※いずれもお湯を沸かす場合は、ステンレス製のやかんよりも鉄瓶をつかうと より美味しくお召し上がりいただけます。